最近増えている各社のCBについて、その良し悪しや、お気付きのことなどについて教えていただきたいと Facebook のリコーダーのグループでお訊ねました。
いろいろコメントいただきましたので、ここに転記させていただきたいと思います(了解済み)。
私のコメントの後に【いただいたコメント】として記載しました。
キュング KUN2822
最近一番使われている楽器かと思います。私も何度も吹かせていただいたことがあります。音程も運指通りに吹けばほとんど不安なく、その姿も素晴らしいですが、この2年ほどで値上がりし、国内で税も入れれば100万円を超える(ケース付きで)ことになり、ちょっと躊躇してしまいます。
【いただいたコメント】
♪ キュングの2822とペツォルトの合板製の二つを所有していますが、使うのは殆んど2822が多いですね。
♪ 2822を購入の際は、入荷時のタイミングを狙って何本か用意してもらって試し吹きをやって、さらに金属パイプとの相性も比較して、良い相性のものを選んだ方がいいです。パイプを取り換えても音が相当変わります。2822は吹き込むと実に豊かな音になります。
♪ キュング 2822を使っています。アルトリコーダーの感覚で演奏できるコントラバスリコーダーです。(*^_^*)
Paetzolt (無塗装のものや、オリーブ風/チェリー風/ブラックなどの塗装仕上げがあるようです)
CBでもサイズが比較的小さく軽いので扱いやすいこと、またサムホールの押さえ方に特徴があるため慣れることが必要ですが、CBでもサムホールが大きすぎて手の小さい女性でも親指が穴に埋まりこんでしまうということもない。
マウスピースの長さが確か変えられないこと、回転させることもできない(スイングはできるがクルークのようにねじることはできない)ことから、顔の向き/口の位置/両手の位置などが調整しにくく、ときに吹きにくいと感じる。
価格的には比較的安くて、無塗装ならキュングの半額、ラッカー仕上げでも比較的安価である。
チェリー(桜)風 ブラック
【いただいたコメント】
♪ 最初はペツォルトを使っていたのですが、各部の接合部がはめ込みではなく、単に密着させるだけなので、少しのショックで密着部に隙間が空くことがあり、すると下の方の音が全く出なくなる事があるので、実は扱いがとても大変でした。
さらに組み立てた後、これを担いでステージに登る時も恐る恐るということで、楽器自体の堅牢度にも少し疑問符がつきましたので、思い切って2822を購入したと言う訳です。
♪ 何となくですが、合板製、或は接合材によるものは、どうしてもムクの削り出しにはかなわないというのが現実ではないでしょうか。
♪ 音はペツォルトも2822もよくでますよ。半音は殆んどすべてが発音可能ですし、使える事は間違いありません。
♪ もう15年くらい前に使ったときに、必要ならピッチ調節用の枠を挟んで、左手で頭部管にぶらさがるような感じで強く押さえながら、右手でネジを締めていたことを思い出しました。
確かに、相当強く押さえないといけなかったような気がします。
後々のことを考えると、キュングあるいはメック製の方が安心という感じでしょうか?
♪ ペツォルトを使う時は(音の質が悪くなりますが)ピアニカのパイプを補助でつないでいました。
Moeck MOE5741
比較的新しく、まだ使われている方も多くはないかもしれません。
私は山野のリコーダーフェアで、ほんの少し吹かせていただきました。
音は楽々と、ろうろうと音が鳴りました。最低音Fでもそれほど気を使うことなく吹けた様に思います。CBでは初めての直吹きの楽器とのことです。
吹奏楽の楽器かと思う様なスタイルは好き嫌いが分かれるかもしれません。
ニック式と同様、こういう形の楽器はバロック時代にはなかったものですので、そういう楽器は使いたくないとおっしゃる方もおられるかもしれません。ペッツォルトも同様かもしれませんが。
キーは、これも吹奏楽器のキーのような指押さえ部分で、しっかりした印象でした。
価格はキュングより5、6万円安いですが、国内で税込なら96万円くらいになるようです。
【いただいたコメント】
♪ 歌口への直吹きの良さが出ていると思います。クルークのない分、音の反応が良く、コントラバスではありますが、ソロ楽器の様な微細なニュアンスなどを出せる楽器だと思います。
♪ 窓が上を向いているので、若干、音が小さいと感じる方もいる様ですが、ホールの響きや、キャパシティー、環境で随分違うと思いますので、これは、同じ環境で、音量を測ってみないとわからないかと思います。
♪ 息の量は、軽く吹いても良く鳴ってくれ、反応も良いです。指も楽ですね。また、立奏(エンドピンで高さも調整可)、座奏どちらにも対応出来る足部管パーツが付いているので、便利です。
ニュアンスを出しながら演奏する楽曲や速いパッセージの楽曲には向いていると思います。
♪ 見た目は、大蛇アナコンダに似ていますが、工芸的には、アールも美しいですし、キーの銀色も個性的で、良い楽器だと思います。
♪ キュングとメックでお考えの時には、両方を同時に、試奏させてもらう事をお勧めします。
それぞれの個性をより確認しやすく、お好みの判断もしやすくなるかと思います。
因みに、私の生徒さんは、メック、キュング両方吹いてみて、反応の良さ、息の量などを鑑みてメックを購入しました。(お二人持っています)
♪ メックコントラバスは、立奏時に、足部管の底に立奏用のキャップをはめます。
座奏の時は、足部管を直置きし、高さ調整は、座っているピアノ椅子などで行います。
♪ ストラップは、首にかけるものではなく、背中に背負う感じで、しっかりしているので、安定感があると思います。
Coolsma Subbass COOCMS
ペッツォルトと同じ様な合板の楽器を出されている様ですが、コルスマのアルト1本でCBが買えてしまいそうな値段の様です。どんなものか全くわかりません。
【いただいたコメント】
残念ながらコルスマについてはコメントいただけませんでした。
プリマ楽器さんでも取り扱われたことはなく、今後も予定はないとのこと。
みなさま、たくさんのコメントありがとうございました。
だいぶ自分の考えがまとまってきました。
いずれ、購入報告ができればと思っています。
(tomo)