クリスチャンではないのですが、娘がミッション系の学校に通っていた関係で日曜の教会学校に行っていました。

その教会で毎年、子ども達が演じるクリスマスページェント(キリスト降誕劇)があって私も讃美歌に合わせてリコーダーを吹いてお手伝いしています。
今年は残念ながら、お手伝いに行けませんでした。

ページェントは、教会に来るクリスチャンではない人たちにも、イエスの生まれたときのお話をしてキリスト教の始まりがどんなだったかを伝えるための劇です。
劇の導入部分でバスリコーダーをソロで吹いたり、オブリガートをソプラノで吹いたり、歌と一緒に旋律をアルトで吹いたりのお手伝いをしました。

クリスマスページェント


クリスマスの4週前から、毎週1本ずつ礼拝のときのロウソクの火が増えていくのを見ながら、街中の喧騒とは違う、ほんとうのクリスマスを迎える時間(アドヴェント;待降節)を経験することもできて、よろこんでいました。

12~3世紀頃の聖書や讃美歌の古い写本に、羊飼いや天使、吟遊詩人たちがリコーダーを吹いている様子が描かれていたり、教会でショーム(現在のオーボエの祖先)や弦楽器と共に演奏されているリコーダーの彫刻があったりするそうで、これらの資料からは、リコーダーが歌の伴奏や声の代わりに使われていたことがわかるようです。
いま教会のイヴェントで、歌と一緒に私が笛を吹いているのと同じように、数百年前も教会で誰かが笛を吹いていたと思うと、感動ものです。


最初の頃は私一人が伴奏でしたが、5年あまり続けていると子ども達が大きくなって、バイオリンや、フルート、クラリネットをやるようになり、少しずつ出番は減っていきました。
教会でのお手伝いができない分、最近はボランティアで笛を吹くことも多いので、少しはほっとしています。

ページェントをやるこの教会堂の設計により、建築家の先生が日本芸術院賞を受けられたというすばらしい教会堂です。見上げる天井には、ノアの箱舟を模したという葉っぱのような形が。
はすの葉のような模様は、自然光が作るものです。いつも見上げてうっとりします。


聖学院教会3

聖学院教会2
 

1000人入るそうですが、ページェントの練習の合間にこそっと吹いたアルトリコーダー1本でも、とてもきれいに響きます。いつか、ここでちゃんと演奏をしてみたいです。

tomo