意味になります。ただ、このAndantino はちょっとややこしくなるのですが・・・』とお話しました。
なにが複雑怪奇? コラムからの転載です。
アンダンテは速くも遅くもなく、前に進む感覚である ――― というのは前回お話しました。
でもアンダンテにはちょっと困った問題があるのです。それはアンダンティーノ Andantino です。
“~tino”という語尾がついていますから <~を小さくする> という縮小形ですね。
ここでは「アンダンテの小さいもの」ということになります。
で、問題点がどこにあるのか? 実は音楽を演奏する場合、あなたがアンダンテを速めのテンポに感じているのか、遅めのテンポに感じているのかによって、アンダンティーノの速度がまったく逆の方向に行ってしまうのです。つまり・・・
・アンダンテを速めに捉える → 「速さが少なくなる」= アンダンテより遅くなる
・アンダンテを遅めに捉える → 「遅さが少なくなる」= アンダンテより速くなる
では、どっちが正解なの? 残念ながら、はっきりとした答えはないようです。本家イタリアでも、この問題でしばしば混乱する場面に遭遇します。実際、辞書にも「アンダンティーノは場合によって、アンダンテより速くなったり遅くなったりする」なんて書かれています。
まぁ、演奏家のフィーリングに任されているとはいえ、ちょっと曖昧ですよね。
「これで納得! よくわかる音楽用語のはなし―イタリアの日常会話から学ぶ」
関 孝弘, ラーゴ・マリアンジェラ (全音楽譜出版社) からの抜粋、要約
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さて、皆さんはアンダンテを速めに感じていますか? 遅めに感じていますか?
私は少し遅めに感じているかもしれません。とすると、「アンダンティーノはアンダンテより速くなる」と・・・
感じないなぁ。アンダンティーノってあんまり見ないし (^^ゞ
(tomo)