少し前に、最近増えている各社のコントラバスリコーダーについて、「その良し悪しや、お気付きのことなどについて教えていただきたい」 と Facebook のリコーダーのグループでお訊ねしていました。
頂いたご意見は、以前に書きました。
(記事はこちら ; コントラバスリコーダーコントラバスリコーダー(2)

それらを参考にさせていただいて、今回、メックのコントラバスリコーダー(Moeck MOE5741、メックではSubbassというようです)を購入しましたので、ご報告します。

国内の販売店経由の方がメンテナンス等は安心だし、また、実際に吹いてみてから購入できるという点は非常に大きいと思いますが、コントラバスの場合には、国内での在庫数もリコーダーフェア前の時期以外は数をそろえてその中から選ぶということがむずかしいということもありました。

個人輸入できる楽器についていろいろ調べたところ、送料その他を含めても、国内で買うより25万円~30万円安く買えそうだということで、国内購入の安心感や購入前試奏には目をつぶることにしました。

以前から何度かバッグ等を購入しているEMS(Early Music Shop、英国)から購入することにし、EMSの担当者には、「メックだからあまり心配していないが、初期不良がひどすぎたときは交換してね」とメールしておきました。
またいつもお世話になっている銀座山野楽器本店管楽器フロアのFさんにも、個人輸入のことをあやまっておきました (^_^;


さて、荷物は注文から1週間ほどで届きました。
荷姿は結構大きく、重さは18kg。中身の半分以上がクッション材でした。
後ろの車は車高2mです。ちなみにこの車も英国からの輸入品です(ランドローバーDefender110。個人ではなくいわゆるスペシャルショップが輸入したものを購入。購入した16年前は日本のローバー社はこの車を扱っていませんでした)。

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ケースのサイズは、キュングもあまり変わらないと思います。
古いレスラーの楽器ケースとほとんど同じ大きさでした。
見えにくいですが、左側(ケースを立てれば下側)の片方はタイヤになっています。
あまり大きくないので、ケースをあまり寝かせるとケースの縁が地面に触れてしまいそうです。
ケースを立てたままで転がすという感じ。キュングの新しいケースはもう少し大きなタイヤらしいので扱いやすいかもしれません。
ただ,メックは楽器価格にケース代も含みます(キュングやペッツォルトはケース別売。国内ではケースを付けて値段設定されているようです)。

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主なパーツの数は6つ、連結したときの上側から、
① 頭部管(直吹き部分)
② 頭部の連結管(U字に似たもの)
③ 中部管上部(左手キー)
④ 中部管下部(右手キー)
⑤ 足部管(写真中段中央の丸いもの、3つ下の写真の格子模様のもの)
⑥ 足部ピン(ネジで心棒の長さを変え、高さ調節する)


★付属品としてストラップ、肩に背負う「たすき」のような形
各管の連結部分(グレーの部分)は、コルクではなく厚いフェルトで、グリスなどは使いません。
グリスがたくさんいると思って、ワセリンで代用しようと大きな容器のものを購入したら、不要でした。

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上段左は①上部管、上段右は②頭部の連結管(U字に似たもの)、中央は⑤足部管、下部は④中部管下部(左手キー)。
④中部管下部には木管部にすじがあり、段差を付けただけと思っていたら、管を外すときにこの部分が回り、キーの延長部(写真で銀色の横棒)がまがりかけたのであわてて戻しました。
これ、1本ではなく2本継ぎのようです。
使用後に各部を外すとき、外したい連結部に近い方を持つように気を付けないといけません。
このような部分は回らないようにしてあればいいのにと思いますが、印をつけてときどきずれていないか確認する必要があるようです。

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上段右は①頭部管、上段左は⑥足部ピン、中段③中部管上部(左手キー)、下段④中部管下部(右手キー)
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よくアナコンダみたいと言われる頭部管
吹くときは若干上を向く形になりやすいですが、楽譜が見にくくなるので、何とか調整して吹きやすい場所を探るつもりです。
クルークがないので、水滴がたまりにくいだろうと思います。

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⑥足部ピンです。
中の心棒は結構長く、高さの調整範囲は広いですが、私の身長(166cm)だと、このピンを使うよりも、格子になった足部管までで組み立てて10cm弱の台に乗せる方が使いやすいような気がします。
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初めて吹いたときは鳴りが悪く、慣らしができればよくなるだろうと思っていましたが、2回目のときはもう十分に鳴っている感じです。息もたくさん使う必要はないかもしれません。
楽器と体の姿勢の調整ができれば、とても使いやすそうな楽器です。

立てた時の写真や音などについては、様子を見ながらまた報告します。


(tomo)